「自社の強みは〇〇です」「この方法の利点は〇〇です」「メリットとしては〇〇が挙げられます」……どれも「良い点」を表しているようだけど、何が違うんだろう?
私も子供の習い事を選ぶとき、いくつかの教室を比べたパンフレットに「この教室の強み」「通う利点」「入会するメリット」と3つの言葉がバラバラに使われていて、「全部同じ意味じゃないの?」と思ったことがあります。でも改めて考えると、なんとなくニュアンスが違う気がして……。
この記事では以下がわかります:
・ 「強み」「利点」「メリット」それぞれの正しい意味と定義
・ 日常・ビジネスでの正しい使い分けと具体的な例
・ 間違えやすいポイントと覚え方のコツ
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「強み」「利点」「メリット」の違いを簡単にまとめると

まずは結論から!3つの違いをざっくり整理します。
・ 「強み」は競合や比較対象と比べたときに優れている部分・得意な部分を指す言葉
・ 「利点」はそのものが本来持っている有利な性質・好ましい特徴を指す言葉
・ 「メリット」はある選択肢を選んだときに得られる恩恵・有利な点を指すカタカナ語
3つとも「プラスの側面」という点は共通していますが、何と比べてのプラスなのか・誰にとってのプラスなのかが異なります。詳しい意味と使い方は、以下で順番に解説します。
「強み」とは
「強み」とは、競合や比較対象と比べたときに相対的に優れている部分・得意な部分を指す言葉で、弱みの反対にあたります。
「強」は「つよい・優れている」、「み」は「〜の部分・〜な点」を表す接尾語です。強みという言葉の最大の特徴は「相対的な比較」が前提になっている点で、他と比べて優れているという文脈で使われます。絶対的に優秀というわけではなく、「この相手・状況においては勝っている」というニュアンスを持ちます。
強みが最もよく登場するのは、ビジネスのSWOT分析です。
SWOT分析は「強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat)」を整理するフレームワークで、自社の強みを把握することで差別化戦略や訴求ポイントを明確にします。ここで使われる「強み」は単に「良い部分」ではなく、「競合と比べて相対的に勝っている部分」というニュアンスです。
「強み」が使われる主なシーンはこちらです:
・ SWOT分析や競合分析で「自社の強みは技術力の高さ」と整理するとき
・ 就職・転職の面接で「あなたの強みを教えてください」と聞かれたとき
・ 営業提案で「弊社の強みは24時間対応のサポート体制です」と訴求するとき
・ スポーツや競技で「相手の強みを分析して対策を立てる」とき
・ 「強みを活かした戦略」のように、競争優位を活用する文脈で使うとき
私が子供の習い事の発表会を見に行ったとき、先生が「この教室の強みは少人数制で一人ひとりに向き合えること」と話していました。近くの大手教室と比べて生徒数が少ないという点を、競合との差別化ポイントとして語っていた場面で、比較があってこそ意味をなす「強み」という言葉のニュアンスをリアルに感じました。月謝は8,000円と少し高めでしたが、その強みに納得して通わせ続けています。
「利点」とは
「利点」とは、そのもの自体が本来持っている有利な性質・好ましい特徴を指す言葉で、比較対象がなくても使える日本語の表現です。
「利」は「きく・有利・役に立つ」、「点」は「部分・箇所」を意味します。利点という言葉の特徴は、強みのように「他と比べて勝っている」という相対的な評価ではなく、「そのもの自体として役に立つ・有利な性質がある」という絶対的な評価として使える点です。また、メリットが「選択肢を選んだときに得られる恩恵」というニュアンスを持つのに対し、利点は「そのものが固有に持つ好ましい特徴」という意味合いが強い言葉です。
利点という言葉は、やや硬い・フォーマルな印象の表現です。
「この素材の利点は軽さと耐久性を両立していること」「太陽光発電の利点は燃料コストがかからないこと」のように、説明的・解説的な文脈でよく使われます。カジュアルな会話よりも、文章・論文・レポート・説明文での使用がなじみやすい言葉です。
「利点」が使われる主なシーンはこちらです:
・ 技術・素材・システムの特徴を説明するとき(「クラウド管理の利点は〜」)
・ 論文・レポート・説明文でフォーマルに「好ましい点」を述べるとき
・ 「この方法の利点は手軽さにある」のように、手段・方法の良さを語るとき
・ 「都市部に住む利点」「早起きの利点」のように、状況・習慣の良さを表すとき
・ 「利点と欠点」のように対比させて使うとき
私が家の省エネリフォームについて調べていたとき、住宅会社のパンフレットに「断熱材を入れる利点は、冷暖房費を年間約3万円削減できることです」と書いてありました。断熱材という素材自体が持つ固有の性質を説明している場面で、「メリット」でも「強み」でもなく「利点」を使うことで、客観的・説明的なニュアンスが出ていてとても自然な使い方だと感じました。
海外からの受託依頼があって嬉しい👀
— 田中|web制作/ホームページ/LP制作 (@CgCgei) December 27, 2024
単価が違いますし日本のクリエイターは優秀なので海外企業からするとメリットだらけですね!
「メリット」とは
「メリット(merit)」とは、英語で「長所・価値・利点」を意味するカタカナ語で、ある選択肢を選んだときに得られる恩恵・有利な点を指します。
語源は英語の「merit(価値・功績)」で、「その選択・行動によってもたらされる良い結果」というニュアンスを持ちます。日本語では「デメリット(不利な点)」の反対語として定着しており、「メリット・デメリットを比較する」という形でよく登場します。選択肢を天秤にかける文脈での使用が最も多い言葉です。
メリットが強みや利点と大きく異なるのは、「誰かがその選択肢を選んだときに得られる恩恵」というニュアンスが強い点です。
「電気自動車のメリットはガソリン代がかからないこと」は、電気自動車を選んだ人が得られる恩恵の話です。「電気自動車の利点は排気ガスがないこと」は電気自動車が固有に持つ性質の話です。どちらも似ていますが、メリットの方が「選んだ側が受け取る恩恵」というニュアンスがより強く出ます。
「メリット」が使われる主なシーンはこちらです:
・ 商品・サービスの紹介で「メリット・デメリット」をセットで説明するとき
・ 進学・転職・引越しなど人生の選択肢を比較するとき
・ ビジネス提案で「この方法を採用するメリットは〜」とプレゼンするとき
・ ブログや比較サイトで「〇〇のメリット5選」のように情報をまとめるとき
・ 「あなたにとってのメリットは〇〇です」のように、相手視点で語るとき
私がスマホの機種変更を検討していたとき、スマホ比較サイトを見たら「このモデルのメリットはバッテリーが大容量でカメラ性能が高いこと」と書いてあり、「デメリットは本体が重くて価格が高めなこと」と続いていました。選択肢を比較して「選んだ人が受け取れる恩恵と不利な点」をセットで示す、まさにメリットの典型的な使い方だと感じました。結局バッテリーの大きさを重視してそのモデルを選びました。
3つの違いを比較
ここで「強み」「利点」「メリット」の違いを、いくつかのポイントでまとめて整理します。
最もわかりやすい違いは「何と比べてのプラスか・誰にとってのプラスか」という基準の違いです。
強みは「競合・他者と比べて優れている」という相対的なプラスです。利点は「そのもの自体が固有に持つ好ましい性質」という絶対的なプラスです。メリットは「その選択肢を選んだ人が受け取れる恩恵」という選択者視点のプラスです。
文体・フォーマル度にも差があります。
利点は漢字の日本語らしい表現のため、論文・レポート・説明文などフォーマルな場面で使いやすいです。強みはビジネス戦略や自己PRなど、競争・比較の文脈に馴染む言葉です。メリットはカタカナ語のため日常会話・ブログ・プレゼンなどカジュアルな場面で使いやすく、デメリットとセットで使われることが多いです。
使われる対象にも違いがあります。
強みは人・組織・企業など、競争相手がいる文脈でよく使われます。利点は技術・素材・方法・状況など、そのものが持つ特性を説明するときに使いやすいです。メリットは商品・サービス・選択肢など、選ぶかどうか検討するものに対してよく使われます。
整理するとこうなります。
・ 競合と比べて勝っている点を語りたい → 「強み」
・ そのもの自体の良い特性を説明したい → 「利点」
・ 選択肢を選んだ人が得られる恩恵を伝えたい → 「メリット」
シーン別の使い分けガイド
ビジネス・戦略系の文書では「強み」が最も自然にはまります。SWOT分析・競合分析・自社PR・営業提案など、競争優位を語る場面では「強み」が定番の言葉です。「利点」を使うと客観的な説明文のニュアンスになり、「メリット」を使うと顧客目線の恩恵を伝える文脈になるため、戦略的な「うちが勝っている点」を語るなら「強み」を選ぶのが最適です。
商品・サービスの比較紹介では「メリット」が最もフィットします。「このサービスのメリット・デメリット」「オンラインとオフラインのメリット比較」のように、選択肢を天秤にかける文脈ではメリットが自然です。特に相手(顧客・読者)目線で「あなたが得られる良いこと」を伝えたいときは、メリットが最も伝わりやすい言葉です。
説明文・解説文・論文では「利点」が適切です。「この素材の利点は〜」「早起きの利点として〜」のように、そのものが固有に持つ特性を説明する場面では利点が自然です。フォーマルで客観的な印象を与えたいとき、特に書き言葉としての使用に向いています。
間違えやすいポイント
最もよくある間違いは、3つを「どれも同じ意味」として区別なく使ってしまうことです。
日常会話ではほぼ通じてしまうため見落としがちですが、ビジネス文書では使い分けが読み手の印象を左右します。特に「強み」と「メリット」は混同されやすく、「自社のメリットは技術力が高いこと」という表現は少し不自然で、「自社の強みは技術力が高いこと」の方が正確です。自社の話には「強み」、顧客が得られる恩恵には「メリット」を使うと整理しやすいです。
「利点」を「メリット」の代わりに使うと少し堅くなりすぎる場合があります。
「このアプリの利点はUIが使いやすいこと」は間違いではないですが、やや説明文的で硬い印象になります。同じ内容を「このアプリのメリットはUIが使いやすいこと」と言うと、よりカジュアルで読みやすい印象になります。対象・文脈・読み手に合わせてフォーマル度を選ぶことが大切です。
「強み」を人以外のものに使うときは注意が必要です。
「このアプリの強みは使いやすさ」という表現は使えますが、「この素材の強みは軽さ」というと少し不自然に聞こえることがあります。素材・技術・方法など、競争相手を意識しにくいものに対しては「利点」の方が自然にはまることが多いです。
よくある質問
Q1:「強み」と「長所」はどう違う?
「強み」は比較対象との相対的な優位点、「長所」はそのもの自体の優れた特性を指します。 「長所」は主に人の性格・能力に使われるのに対し、「強み」は人だけでなく組織・企業・製品にも幅広く使われます。就職面接では「長所と短所」「強みと弱み」はほぼ同じ意味で使われることが多いです。
Q2:「利点」と「長所」はどう違う?
「利点」は有利・役に立つという機能面の良さ、「長所」は優れた性質・能力という特性面の良さを指します。 「利点」はモノ・方法・状況にも使えますが、「長所」は主に人の性格や能力に使われます。「早起きの長所」より「早起きの利点」の方が自然なように、対象によって使い分けると正確です。
Q3:「メリット」の反対語は?
「デメリット(demerit)」です。 デメリットは「ある選択肢を選んだときに生じる不利な点・不利益」を意味し、メリットと常にセットで語られることが多い言葉です。ビジネスや日常会話では「メリット・デメリットを比較する」「メリットがデメリットを上回る」のように使われます。
Q4:SWOT分析で「強み」を見つけるコツは?
競合他社と比べて自社が優れている点を洗い出すのが基本です。 「他社にはない独自技術」「顧客満足度の高さ」「立地の良さ」「価格競争力」など、同業他社と比較して勝っている部分を具体的に挙げます。「うちが得意なこと」ではなく「競合より優れていること」という視点で考えると、より正確な強みを見つけやすくなります。
Q5:「メリット」を使うと相手への説得力が増す理由は?
「あなたが得られる恩恵」という相手視点の言葉だからです。 「この商品の利点は〜」より「この商品を選ぶメリットは〜」の方が、聞き手・読み手が「自分ごと」として受け取りやすくなります。営業・プレゼン・マーケティングでは特に、相手視点でメリットを語ることが効果的なコミュニケーションの基本とされています。
Q6:日常会話では3つのどれを使えばいい?
日常会話では「メリット」が最も使いやすく自然です。 「この方法のメリットはお金がかからないこと」「引越しのメリットは通勤が楽になること」のように、幅広い場面でカジュアルに使えます。「利点」は少し硬い印象になりやすく、「強み」は競争・比較の文脈が必要なため、日常会話の「良い点」を伝えたいときはメリットを選ぶのが無難です。
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「強み」「利点」「メリット」の違いを整理すると、以下のようになります。
・ 「強み」は競合・比較対象と比べて相対的に優れている部分。SWOT分析・競合比較・自己PRなど競争の文脈で使う
・ 「利点」はそのもの自体が固有に持つ有利な性質・好ましい特徴。説明文・論文・解説など客観的な文脈で使いやすい
・ 「メリット」はある選択肢を選んだ人が得られる恩恵・有利な点。デメリットとセットで選択肢を比較する文脈に最適
「競合と比べるなら強み、そのものの特性を説明するなら利点、選択肢を比べるならメリット」という基準を覚えておくだけで、3つの使い分けがぐっとクリアになります。ぜひ次に使う場面があるときに意識してみてください!

