「このプロジェクトを実施します」「業務を遂行する」「計画を実行に移す」- 仕事でよく耳にするこれらの言葉、何となく使っていませんか?
夫が会社で報告書を書いたとき、「実施」と「実行」を迷って、結局どちらも使ってしまい、上司から「言葉の使い分けが曖昧だね」と指摘されたそうです。友達も転職の面接で「業務遂行能力」という言葉を使おうとして、「これって実行力と何が違うんだっけ?」と焦ったと言っていました。
実はこの3つの言葉、ニュアンスや使うべき場面が微妙に異なるんです。 混同して使うと、ビジネス文書で違和感を与えたり、相手に意図が正しく伝わらなかったりすることも。
この記事では以下がわかります:
✓ 「実施」「遂行」「実行」の明確な定義
✓ ビジネスや日常での正しい使い分け
✓ 実際の使用例と体験談
それぞれの違いをしっかり理解して、ビジネスシーンで自信を持って使えるようになりましょう!
「実施」とは
「実施」とは、計画や予定を実際に行うことです。 「実」は実際に、「施」は施す・行うを意味し、予め決められたことを具体的に行動に移すという意味合いがあります。英語では「implement(インプリメント)」や「conduct(コンダクト)」と訳されます。
ビジネスでは、計画やプログラム、制度などを正式に開始・実行する際に使われます。 やや公式的・組織的なニュアンスがあり、個人レベルよりも会社や団体レベルの活動を指すことが多いです。
実施が使われる主なシーンは:
✓ 研修やセミナーを開催するとき(「新入社員研修を実施する」など)
✓ 調査やアンケートを行うとき(「顧客満足度調査を実施する」など)
✓ 新制度を開始するとき(「在宅勤務制度を実施する」など)
✓ イベントを開催するとき(「周年記念イベントを実施する」など)
✓ 試験やテストを行うとき(「期末試験を実施する」など)
✓ キャンペーンを展開するとき(「春の新生活応援キャンペーンを実施する」など)
パート先で健康診断が年1回実施されるのですが、昨年は「11月15日に全従業員対象の健康診断を実施します」という正式な通知が1ヶ月前に届きました。予定通りに実施された結果、従業員120名全員が受診でき、会社の健康管理体制が整ったと人事部が報告していました。
ママ友が子供の学校のPTA活動で、「保護者向けアンケート調査」を企画したとき、「6月中に実施予定」として学校だよりに掲載されていました。きちんと予定通り6月20日に実施され、回答率85%を達成できたそうです。 「実施という言葉を使うことで、公式感が出て保護者の協力も得やすかった」と言っていました。
「遂行」とは
「遂行」とは、任務や責任を最後まで成し遂げることです。 「遂」は成し遂げる、「行」は行うを意味し、困難があっても最後までやり抜くという強い意志のニュアンスが込められています。英語では「accomplish(アコンプリッシュ)」や「fulfill(フルフィル)」と訳されます。
ビジネスでは、責任や義務を伴う業務を完遂する際に使われます。 単に行うだけでなく、最後までやり抜く・責任を果たすという意味合いが強いのが特徴です。
遂行が使われる主なシーンは:
✓ 業務の遂行能力を評価するとき(「業務遂行能力が高い」など)
✓ 職務を全うするとき(「職務を遂行する」など)
✓ 任務を完了させるとき(「与えられた任務を遂行する」など)
✓ 責任を果たすとき(「管理職としての責任を遂行する」など)
✓ 使命を達成するとき(「プロジェクトリーダーとしての使命を遂行する」など)
✓ 契約を履行するとき(「契約内容を遂行する」など)
夫が以前、大型プロジェクトのサブリーダーを任されたとき、「このプロジェクトを最後まで遂行してください」と上司から言われたそうです。途中で予算オーバーや人員不足などの困難がありましたが、8ヶ月かけて無事にプロジェクトを遂行し、クライアントから高評価を得られたと言っていました。 「遂行という言葉には、最後までやり抜く責任の重さを感じた」と振り返っていました。
知人が転職活動をしたとき、履歴書の自己PR欄に「前職では営業部門の責任者として、年間売上目標2億円の達成に向けた業務を遂行しました」と書いたそうです。面接官から「遂行という言葉から、責任感の強さが伝わる」と評価され、見事に採用されたと喜んでいました。
「実行」とは
「実行」とは、計画や決定したことを実際に行うことです。 「実」は実際に、「行」は行うを意味し、考えや計画を具体的な行動に移すという意味合いがあります。英語では「execute(エグゼキュート)」や「carry out(キャリーアウト)」と訳されます。
ビジネスでは、決定事項やアイデアを具体的な行動に移す際に使われます。 3つの中で最も汎用性が高く、個人レベルから組織レベルまで幅広く使える言葉です。
実行が使われる主なシーンは:
✓ 計画を行動に移すとき(「来月から実行に移す」など)
✓ アイデアを形にするとき(「新企画を実行する」など)
✓ 決定事項を進めるとき(「会議で決まったことを実行する」など)
✓ タスクをこなすとき(「本日中に実行すべき業務」など)
✓ 改善案を試すとき(「コスト削減策を実行する」など)
✓ プログラムを動かすとき(「システムを実行する」など)
友達がダイエット計画を立てたとき、「毎日30分のウォーキングを実行する」と決めて、翌日から実際に始めたそうです。3ヶ月間継続して実行した結果、体重が5kg減り、健康診断の数値も改善されたと喜んでいました。 「計画だけで終わらず、すぐに実行に移したのが成功の秘訣だった」と言っていました。
パート先で「会議時間を30分以内に短縮する」という方針が決まったとき、翌週からすぐに実行されました。最初は時間内に終わらないこともありましたが、2ヶ月後には平均25分で会議が終わるようになり、業務効率が20%アップしたそうです。
やりたい事は全部やったらいい。会いたい人には全員に会えばいい。とにかく自分がやりたいことがあるなら、それは全部実行すべきだよ。とにかく行動すればいいんだよ。やって上手くいかなくても諦めがつくけど、やらずに後悔してたら一生後悔しかない人生になってしまうぞ。
— ゆる麻布|3万部突破 (@yuruazabu) January 15, 2026
「実施」と「遂行」の違い
「実施」は計画通りに行うこと、「遂行」は責任を持って最後までやり遂げることという違いがあります。 実施は開始や実行の段階を指すのに対し、遂行は完遂まで含めた全過程を指します。
分かりやすい例で言うと:
実施:「社員研修を6月15日に実施する」(予定通り開催する) 遂行:「研修担当者としての役割を遂行する」(責任を果たす)
実施は予定されたことを予定通りに行うという意味合いが強く、遂行は困難があっても最後までやり抜くという強い意志が込められています。
先輩ママが学校のPTA会長を務めたとき、「年間行事を予定通り実施する」ことと、「会長としての職務を遂行する」ことの両方を意識していたそうです。各行事は計画通りに実施し、会長としての責任も1年間しっかり遂行した結果、保護者からも学校からも高い評価を得られたと言っていました。 「実施は行事を行うこと、遂行は責任を全うすることだと実感した」と振り返っていました。
実施と遂行の関係は、「イベント開催」と「主催者の責任完遂」の関係に似ています。 イベントを開催するのが実施、主催者として最後まで責任を果たすのが遂行です。
「実施」と「実行」の違い
「実施」は公式的・組織的な活動、「実行」はより一般的で個人レベルでも使える行動という違いがあります。 実施は計画やプログラムなど体系的なものに使われ、実行はアイデアや決定事項など幅広く使えます。
例えば:
実施:「全社員向けの健康診断を実施する」(組織的・公式的) 実行:「毎朝のラジオ体操を実行する」(個人的・日常的)
実施は正式な手続きや計画に基づいて行われるニュアンスがあり、実行はもっと気軽に行動に移すというニュアンスがあります。
知人が会社で業務改善提案を出したとき、「提案内容を実行に移してみてください」と言われたそうです。まず個人レベルで3ヶ月間実行してみて、効果が認められた後、「全部署で正式に実施する」ことが決まったと言っていました。 「最初は実行、組織全体に広がったら実施という使い分けを体感できた」と話していました。
実施と実行の関係は、「公式イベント」と「個人の取り組み」の関係に似ています。 会社主催のセミナーを開催するのが実施、自分でセミナーに申し込んで参加するのが実行というイメージです。
「遂行」と「実行」の違い
「遂行」は責任や義務を最後まで果たすこと、「実行」は計画を行動に移すことという違いがあります。 遂行は完遂まで含めた重い責任のニュアンス、実行は行動開始のニュアンスが強いです。
例えば:
遂行:「プロジェクトマネージャーとして職務を遂行する」(責任を全うする) 実行:「来週からプロジェクトを実行する」(開始する)
遂行は役割や立場に伴う責任を果たすという意味合いが強く、実行は決めたことをやるという意味合いです。
ママ友が子供会の会長を引き受けたとき、「1年間、会長の役割を遂行します」と挨拶したそうです。その間、様々なイベントを実行しながら、会長としての責任も最後まで遂行し、無事に任期を終えられたと言っていました。 「個々のイベントは実行、会長としての責任全体が遂行だと理解できた」と話していました。
遂行と実行の関係は、「任務完遂」と「作業開始」の関係に似ています。 プロジェクトの各タスクを実行し、すべてを完了させて任務を遂行するというイメージです。
よくある質問
Q1:「実施」「遂行」「実行」はどれが一番フォーマル?
「遂行」が最もフォーマルで重い表現です。 次に「実施」、「実行」の順となります。遂行は責任や義務を伴う場面で使われるため、公式文書や重要な業務に関して使われることが多いです。実施は組織的な活動、実行は日常的な行動にも使えます。
Q2:履歴書や職務経歴書ではどれを使うべき?
責任ある立場での業務は「遂行」、組織的なプロジェクトは「実施」、一般的な業務は「実行」を使うのが適切です。 例えば「チームリーダーとして職務を遂行」「新規事業の立ち上げを実施」「業務改善策を実行」のように使い分けます。自分の役割の重要性を強調したい場合は「遂行」が効果的です。
Q3:ビジネスメールではどう使い分ける?
公式的な予定や計画には「実施」、決定事項を進める場合は「実行」を使います。 例えば「来月15日に社内研修を実施いたします」「ご提案いただいた内容を実行に移します」のように使います。「遂行」は責任の重さを示したい場合や、完了報告の際に使うと効果的です。
Q4:「実行力」という言葉はあるのに「実施力」「遂行力」は使わない?
「実行力」は一般的ですが、「遂行力」も使われます。「実施力」はあまり使われません。 実行力は計画を行動に移す能力、遂行力は任務を最後まで完遂する能力を指します。ビジネスでは「業務遂行能力」という表現が頻繁に使われ、責任を持って仕事を完遂できる力を示します。
Q5:3つの言葉を一つの文章で使い分けるとどうなる?
「新規プロジェクトを実施し、各タスクを実行しながら、リーダーとしての職務を遂行する」のように使い分けられます。 プロジェクト全体の開始が実施、個々の作業が実行、責任の完遂が遂行というイメージです。このように使い分けることで、文章に明確な意味の階層ができます。
Q6:カジュアルな場面ではどれを使えばいい?
日常会話やカジュアルな場面では「実行」が最も使いやすいです。 「実施」や「遂行」はやや堅い表現なので、友人との会話や日記などでは「やる」「する」の代わりに「実行する」を使う程度で十分です。ビジネスシーンでも、メールや会話で気軽に使えるのは「実行」です。
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「実施」「遂行」「実行」の違いを整理すると:
「実施」は計画や予定を公式的に行うこと – 組織的・体系的な活動を予定通りに開始・実行する
「遂行」は任務や責任を最後まで成し遂げること – 困難があっても最後までやり抜き、責任を完遂する
「実行」は計画や決定を具体的に行うこと – 個人レベルから組織レベルまで幅広く使える、行動を開始する
ビジネスシーンでの使い分けのコツは、公式的な予定やプログラムには「実施」、責任や義務を伴う業務には「遂行」、一般的な行動や決定事項には「実行」を使うことです。 この3つを正しく使い分けることで、ビジネス文書や会話での表現力が格段に上がります。
次に報告書やメールを書くときは、ぜひこの違いを意識して使ってみてくださいね!

