「相手を責める」「敵陣を攻める」。どちらも「せめる」と読む言葉ですが、この2つには違いがあるのでしょうか。
実は私も先日、子供が友達のミスを指摘している様子を見て「そんなに攻めないで」と言いかけたところ、「あれ、これは責めるだったかな?」と混乱してしまいました。どちらも同じ「せめる」なのに、使い分けがあるなんて意識したことがありませんでした。
今回は、似ているようで実は違う「責める」と「攻める」の違いを、小学生でもわかるように詳しく説明していきます。この記事を読めば、物理的に攻撃するのか、精神的に非難するのか、正しく使い分けられるようになりますよ。
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「責める」とは
自分を責める必要はありません。 pic.twitter.com/tOSuZWAYZB
— おしげ(耕納茂彰) (@oshige_writing) December 19, 2025
責めるとは、相手の過ちや失敗を取り上げて非難することを表す言葉です。
「せめる」と読み、「責」という漢字には「責任」「非難する」という意味があります。相手の行動や態度に対して、言葉で問い詰めたり批判したりすることを指すんですね。
責めるという言葉の最大の特徴は、精神的な働きかけだということです。物理的に攻撃するのではなく、言葉や態度で相手を追い詰める行為を表します。
責めるは、主に人の過ち、失敗、違反などを指摘する場面で使われます。遅刻、約束違反、ミス、不誠実な態度など、相手の責任を問う状況で使うことが多いです。
例えば、「失敗を責める」「遅刻したことを責める」「無責任な行為を責める」という感じで使います。
私も子供が宿題を忘れたとき、つい「なんで忘れたの!」と責めてしまうことがあります。これは言葉で相手の過ちを指摘している状態なんですね。
責めるという言葉には、非難、叱責、批判といったニュアンスがあります。相手の行動に対して「それは間違っている」「あなたが悪い」と伝える響きがあるんです。
また、責めるは自分自身にも使えます。「自分を責める」という表現は、自分の行動を後悔したり、自分に厳しく当たったりする様子を表します。
私も子育てで失敗したとき、「もっと良い対応ができたのに」と自分を責めてしまうことがあります。これは自分に対して厳しく反省している状態ですね。
責めるの類語には、「非難する」「咎める(とがめる)」「批判する」「詰る(なじる)」などがあります。どれも言葉で相手の過ちを指摘する意味です。
責めるは、必ずしも激しい感情を伴うわけではありません。冷静に相手の過ちを指摘することも「責める」と言えます。
「攻める」とは
姫路城。池田輝政が、豊臣秀頼の大阪城を攻める拠点の城として築城された。 pic.twitter.com/tOSxhiwAdD
— Samurai Trails (@hiranoyoshitak2) January 23, 2021
攻めるとは、相手に向かって攻撃することを表す言葉です。
「せめる」と読み、「攻」という漢字には「攻撃」「進攻」という意味があります。物理的に相手を攻撃したり、積極的に行動したりすることを指すんですね。
攻めるという言葉の最大の特徴は、物理的な働きかけだということです。言葉だけでなく、実際に行動を起こして相手に向かっていく様子を表します。
攻めるは、主に戦い、スポーツ、ビジネスなどの場面で使われます。敵を倒す、点を取る、市場に参入するなど、積極的に行動する状況で使うことが多いです。
例えば、「敵陣を攻める」「ゴールを攻める」「新しい市場を攻める」という感じで使います。
私が子供とサッカーの試合を見ていると、実況者が「日本チームが積極的に攻めています!」と言っているのをよく耳にします。これは点を取るために前に出ている様子を表しているんですね。
攻めるという言葉には、攻撃、挑戦、積極性といったニュアンスがあります。守りではなく、前に出て行動する姿勢を表すんです。
また、攻めるは比喩的にも使われます。「攻めのファッション」「攻めた企画」という表現は、保守的でなく、大胆で挑戦的な様子を表します。
私が以前、職場で新しい提案をしたとき、上司から「攻めた企画だね」と言われました。これは冒険的で挑戦的な内容だという意味でした。
攻めるの類語には、「攻撃する」「襲う」「挑む」「仕掛ける」などがあります。どれも積極的に相手に向かっていく意味です。
攻めるは、基本的にポジティブな場面でもネガティブな場面でも使えます。戦争では悪い意味、スポーツでは良い意味になることもあります。
責めると攻めるの見分け方
ここまでの説明を整理すると、次のようになります。
責める
- 精神的な働きかけ
- 言葉で相手の過ちを非難する
- 人の失敗や過ちに使う
- 責任を問う場面
- 自分にも使える(自分を責める)
- 非難、批判のニュアンス
攻める
- 物理的な働きかけ
- 行動で相手に向かっていく
- 戦い、スポーツ、ビジネスに使う
- 積極的に行動する場面
- 自分には使わない
- 攻撃、挑戦のニュアンス
一番大きな違いは、精神的か物理的かという点です。責めるは言葉による非難、攻めるは行動による攻撃です。
また、使う場面も違います。責めるは人の過ちを指摘する場面、攻めるは戦いや挑戦の場面という区別ができます。
日常での使い分け方と例文
実際の生活では、どのように使い分ければいいのでしょうか。具体的な例文を見ていきましょう。
責めるを使う場面
「子供の失敗を責めてはいけない」(過ちを非難する) 「彼は自分を責めている」(自己批判) 「遅刻したことを責められた」(叱られた) 「あまり責めないであげて」(厳しく言わないで) 「責めるつもりはないけど」(非難する意図はない) 「無責任な態度を責める」(批判する)
攻めるを使う場面
「敵の城を攻める」(物理的に攻撃する) 「サッカーで積極的に攻める」(点を取りに行く) 「新しい市場を攻める」(ビジネスで挑戦する) 「攻めのファッション」(大胆なスタイル) 「攻めた企画を提案する」(挑戦的な内容) 「守りより攻めが大事だ」(積極性が重要)
私の普段の会話では、子供や夫の行動について話すときは「責める」を使います。「あまり責めないであげて」という感じです。
一方、スポーツ観戦やビジネスの話をするときは「攻める」を使います。「もっと攻めていかないと勝てないね」という感じですね。
迷いやすいケース
責めると攻めるを間違えやすいケースをまとめておきます。
ケース1:質問攻めにする
「質問攻めにする」という表現がありますが、これは「攻める」を使います。次々と質問をして相手を困らせる様子を表すからです。物理的ではありませんが、積極的に行動している様子を表しているんですね。
ケース2:相手を厳しく問い詰める
議論や尋問で相手を厳しく問い詰める場合、どちらを使うか迷います。基本的には「責める」ですが、「追及する」という表現の方が正確かもしれません。
ケース3:スポーツで相手を攻める
サッカーやバスケで「相手ゴールを攻める」という場合は「攻める」です。これは物理的に前に進んで点を取りに行く行為だからです。
私も最初は混乱していましたが、「言葉なら責める、行動なら攻める」と覚えてから使い分けがしやすくなりました。
「せめる」の語源
ちなみに、「責める」と「攻める」は元々同じ語源から来ていると言われています。
古語では「せむ」という言葉があり、「迫る」「強制する」という意味を持っていました。この「せむ」が変化して、精神的に迫るのが「責める」、物理的に迫るのが「攻める」になったそうです。
つまり、根本的には「相手に迫る」という共通の意味があって、それが精神面と物理面に分かれたんですね。
私もこの語源を知ってから、「どちらも相手に迫る行為なんだな」と理解できて、使い分けがよりはっきりしました。
ビジネスシーンでの使い方
ビジネスシーンでは、責めると攻めるの使い分けが特に重要です。
会議で同僚のミスを指摘するときは「責める」を使います。「彼のミスを責めるつもりはないが」という感じです。ただし、ビジネスでは「責める」という直接的な表現は避けて、「指摘する」「改善を求める」という言い方の方が穏やかです。
一方、新しいプロジェクトや市場参入について話すときは「攻める」を使います。「この分野を攻めていきましょう」「攻めの姿勢で臨みましょう」という感じです。
私がパートで働いていたとき、上司が「今年は攻めの営業をしていこう」と言っていました。これは積極的に新規顧客を開拓するという意味でした。
ビジネスでは「攻める」という言葉はポジティブに使われることが多く、「責める」はネガティブな印象があるので注意が必要です。
苛立つ自分を責めるほど、
— D (@D_09_17) December 16, 2025
心は疲れていく。
まずは「今、苛立っているな」と
気づくだけでいい。
苛立ちは弱さじゃない。
違和感に気づける感受性の裏返し。
感情を消そうとしなくていい。
敵にしないことから、整いは始まる。
スポーツでの使い方
スポーツの世界では「攻める」という言葉が頻繁に使われます。
サッカー、バスケ、野球など、ほとんどのスポーツで「攻める」という表現が登場します。「積極的に攻める」「ゴールを攻める」「相手陣地を攻める」という感じです。
一方、「責める」はスポーツではほとんど使われません。選手のミスを指摘する場面では使いますが、プレー中の行動には使いません。
私が子供のサッカーの試合を見に行くと、コーチが「もっと攻めていけ!」と声をかけているのをよく聞きます。これは前に出て点を取りに行けという意味ですね。
スポーツ観戦をするときは、「攻める」という言葉に注目すると、チームの戦略がよくわかりますよ。
子供への説明のコツ
お子さんに「責めると攻めるの違い」を説明するとき、私が使っている方法を紹介しますね。
まず、子供が友達と喧嘩したときに「お友達を責めないで、優しく話し合おうね」と言います。これは言葉で相手を非難しないでという意味です。
そして、子供がサッカーの試合に出るときは「積極的に攻めていこう!」と応援します。これは前に出て点を取りに行こうという意味です。
こうして実際の場面で使い分けを見せることで、子供も違いを理解しやすくなります。
「責める」は「言葉で注意する」、「攻める」は「体を動かして前に出る」というイメージと教えると、子供にもわかりやすいですよ。
「攻め」と「守り」
ちなみに、「攻める」には対になる言葉があります。それが「守る」です。
スポーツでは「攻めと守り」「オフェンスとディフェンス」という言い方をします。攻めは点を取りに行く行動、守りは点を取られないようにする行動です。
ビジネスでも「攻めの経営」と「守りの経営」という表現があります。攻めの経営は積極的に投資して成長を目指すこと、守りの経営はリスクを避けて安定を重視することです。
一方、「責める」には対になる言葉が明確にはありません。「許す」「擁護する」という言葉が反対の意味になるかもしれませんが、直接的な対義語ではないんです。
この違いからも、「攻める」は行動を表す言葉、「責める」は態度を表す言葉だということがわかりますね。
よくある質問
Q1. 「質問攻めにする」はどちらの「せめる」ですか?
「質問攻めにする」は「攻める」を使います。次々と質問をして相手を困らせる様子を表すからです。物理的な攻撃ではありませんが、積極的に行動している様子を表しているので「攻める」が正しいです。同じように「電話攻め」「メール攻め」も「攻める」を使います。
Q2. 「自分を責める」とは言いますが「自分を攻める」とは言いませんか?
はい、「自分を責める」は正しいですが、「自分を攻める」とは言いません。責めるは自分自身にも使えますが、攻めるは相手に向かっていく行動を表すので、自分には使えないんです。自分の行動を後悔したり、厳しく反省したりするときは「自分を責める」を使います。
Q3. 「攻めのファッション」の「攻め」はどういう意味ですか?
「攻めのファッション」の「攻め」は、保守的でなく、大胆で挑戦的なスタイルという意味です。これは「攻める」から来ていて、積極的に個性を出す、冒険的なコーディネートをするという意味になります。同じように「攻めた髪型」「攻めたメイク」という表現も使われます。若者言葉として広まった表現ですね。
Q4. ビジネスで「責める」という言葉は使ってもいいですか?
ビジネスシーンでは「責める」という直接的な表現は避けた方が無難です。「ミスを責める」よりも「改善を求める」「指摘する」「フィードバックする」という言い方の方が穏やかで建設的です。一方、「攻める」はビジネスでもポジティブに使われるので、「攻めの営業」「新市場を攻める」という表現は問題ありません。
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責めると攻めるの違いをまとめると次のようになります。
責めるは、相手の過ちや失敗を取り上げて非難することを表す言葉です。精神的な働きかけで、言葉や態度で相手を追い詰める行為を指します。人の過ち、失敗、違反などを指摘する場面で使われ、非難、批判のニュアンスがあります。「失敗を責める」「遅刻したことを責める」「自分を責める」という使い方をします。自分自身にも使えるのが特徴です。
攻めるは、相手に向かって攻撃することを表す言葉です。物理的な働きかけで、実際に行動を起こして相手に向かっていく様子を指します。戦い、スポーツ、ビジネスなどの場面で使われ、攻撃、挑戦、積極性のニュアンスがあります。「敵陣を攻める」「ゴールを攻める」「新しい市場を攻める」という使い方をします。自分自身には使えません。
一番大きな違いは、精神的か物理的かという点です。責めるは言葉による非難、攻めるは行動による攻撃や挑戦です。また、責めるは人の過ちを指摘する場面、攻めるは戦いや挑戦の場面という使い分けもあります。
私もこの違いを知ってから、場面に応じて正しく使い分けられるようになりました。言葉で非難するなら「責める」、行動で前に出るなら「攻める」と意識すると、より正確な表現ができますよ。ぜひこの記事を参考に、使い分けてみてくださいね。

