時計を選ぶとき、お店で「機械式」とか「クォーツ式」って言葉を聞いたことはありませんか。私も以前、夫へのプレゼントに腕時計を選んでいたとき、店員さんから「機械式とクォーツ式、どちらになさいますか」と聞かれて、正直なところ「え、何が違うの……」と戸惑った経験があります。見た目は同じような時計なのに、値段が全然違ったりして、ますます混乱してしまいました。
実は、この2つの時計は動く仕組みがまったく違うんです。そのため、精度やメンテナンス、価格など、あらゆる面で特徴が異なります。今回は、機械式時計とクォーツ式時計の違いを、初心者の方にもわかりやすく丁寧にご説明していきますね。これを読めば、あなたにぴったりの時計がきっと見つかるはずです。
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「機械式時計」とは
機械式時計は、ゼンマイの力で動く時計のことです。おもちゃの車を後ろに引っ張って離すと走り出す、あのゼンマイと同じ仕組みを使っているんですよ。
時計の内部には、香箱車、2番車、3番車、4番車など、たくさんの小さな歯車が組み合わされています。これらの歯車が狂いなく連動して動くことで、正確に時を刻んでいくのです。まるで精密な機械の芸術品のようですよね。
機械式時計には、大きく分けて2つのタイプがあります。
1つ目は「手巻き式」。時計の横についているリューズ(つまみ)を自分で回して、ゼンマイを巻き上げます。懐中時計から続く長い歴史を持つタイプで、構造がシンプルで薄いデザインが多いのが特徴です。毎日または2日に1回程度、ゼンマイを巻く必要がありますが、その作業自体を楽しむ人も多いんですよ。
2つ目は「自動巻き式」。腕につけて動いているだけで、その動きを利用して自動的にゼンマイが巻き上げられる仕組みです。毎日つけていれば、わざわざ巻く必要はありません。ただ、数日つけないでいると止まってしまうので、その点は注意が必要です。
私の夫は自動巻きの時計を愛用していますが、週末につけ忘れると月曜日の朝に慌てて時刻合わせをしている姿をよく見かけます。
「クォーツ式時計」とは
クォーツ式時計は、電池の力で動く時計です。「クォーツ」というのは水晶のことで、電気を通すと一定のリズムで振動する性質を持っています。この振動を利用して、正確に時を刻む仕組みになっているんです。
1969年に登場したクォーツ式時計は、当初は高価なものでしたが、工場で大量生産できるようになったことで、今では手頃な価格で購入できるようになりました。電池さえ入っていれば、メンテナンスをほとんど気にせず使えるのが大きな魅力です。
クォーツ式の内部構造は機械式に比べてシンプルなので、故障しにくく、薄型のデザインも作りやすいという特徴があります。ファッションウォッチから実用時計まで、幅広いデザインの商品が揃っているのも魅力的ですね。
私が普段使っている時計はクォーツ式なのですが、電池交換さえすれば何年も正確に時を刻んでくれるので、とても助かっています。子育てで忙しい毎日の中で、時計のメンテナンスに気を使わなくていいのは本当にありがたいです。
機械式時計とクォーツ式時計の主な違い
2つの時計には、動く仕組みだけでなく、さまざまな違いがあります。ここでは、実際に使う上で重要なポイントを詳しく見ていきましょう。
まず、時間の正確さが大きく異なります。クォーツ式は月差で±20秒程度、高性能なものだと年差で±10秒程度と、とても正確です。一方、機械式は日差で数秒から数十秒のズレが出ます。高精度なクロノメーター規格をクリアした機械式時計でも、日差が−4秒から+6秒以内という基準なので、クォーツ式と比べると精度は劣ります。
メンテナンスの面でも違いがあります。クォーツ式は、電池が切れたら交換するだけで済みます。電池の寿命は一般的に2〜3年程度です。一方、機械式時計は、3〜5年に一度、内部の油が劣化するため、分解掃除(オーバーホール)が必要になります。このメンテナンス費用は、モデルにもよりますが数万円かかることも珍しくありません。
価格についても大きな差があります。クォーツ式は大量生産が可能なため、数千円から購入できるモデルも多く存在します。対して機械式時計は、精密な部品を職人が手作業で組み立てるため、最低でも数万円、人気ブランドになると数十万円から数百万円するものもあります。
秒針の動き方にも違いが見られます。機械式時計の秒針は、なめらかに連続して動く「スイープ運針」です。一方、クォーツ式は1秒刻みでカチカチと動く「ステップ運針」が一般的です。これは、時計を見るだけで簡単に見分けられるポイントなんですよ。
針を動かす力、つまりトルクも異なります。機械式はゼンマイの力が強いため、長くて太い針でも動かせます。そのため、視認性の高いデザインが可能です。一方、クォーツ式は電池の力が弱いため、針は短く薄いものが多くなっています。
機械式時計のメリットとデメリット
機械式時計の最大の魅力は、何といってもその機械としての美しさと永続性です。精密な部品が組み合わされて動く様子は、まさに芸術品のよう。透明な裏蓋から見えるムーブメント(機械部分)の動きに、思わず見入ってしまう人も多いんですよ。
また、きちんとメンテナンスをすれば50年以上使い続けられるという耐久性も大きな魅力です。実際、祖父から父へ、父から子へと受け継がれる時計も珍しくありません。人気ブランドの機械式時計は、年月が経つにつれて価値が上がることもあり、資産としての側面も持っています。
ステータスの象徴としても重宝されます。高級ブランドの機械式時計を身につけていると、時計好きの人からは一目置かれることも。ビジネスシーンでも、上質な機械式時計は相手に良い印象を与えてくれます。
デメリットとしては、やはり価格が高いこと。エントリーモデルでも数万円からで、人気ブランドになると簡単には手が出せない価格になります。また、時間の精度がクォーツ式に比べて劣るため、毎日時刻を合わせる必要がある場合も。
さらに、磁気や衝撃に弱いという弱点もあります。スマートフォンやパソコンなど、磁気を発するものに近づけると、時計が狂ったり止まったりすることがあるんです。もし磁気帯びしてしまった場合、専門店で磁気抜きをしてもらう必要があります。
定期的なメンテナンスが必要なのも、人によってはデメリットに感じるかもしれません。3〜5年ごとのオーバーホールには、時間もお金もかかります。ただ、これを「愛機を長く使うための大切な時間」と考えられる人には、むしろ楽しみの一つになるかもしれませんね。
60年代後半から70年代前半のオメガ、ロレックス、IWCあたりの紳士時計は弾数も多くて選びやすい。
— IJ (@IJ44937938) September 8, 2025
なにしろ機械式時計の最盛期だし、これらはどれも大人の憧れだった。そりゃ良いものに決まっている。 pic.twitter.com/Fxvi9XcTI8
クォーツ式時計のメリットとデメリット
クォーツ式時計の一番のメリットは、何といっても時間の正確さです。月差で±20秒程度なので、ほとんど時刻合わせの必要がありません。忙しい毎日を送る人にとって、これはとても助かりますよね。
価格が手頃なのも大きな魅力です。数千円から購入できるモデルも多く、複数の時計を服装や場面に合わせて使い分けることもできます。学生さんや社会人になりたての方でも、気軽に良い時計を持てるのは嬉しいポイントです。
メンテナンスが楽なのも見逃せません。基本的には電池交換だけで済みますし、時計店に行けば20分程度で交換してもらえます。機械式のように定期的な分解掃除も必要ありません。
衝撃に比較的強いのも実用面では大きなメリット。少しぶつけたり落としたりしても、すぐに壊れることは少ないです。仕事で活動的に動く人や、子育て中で時計に気を使っていられない私のような母親にとっては、とてもありがたい特徴です。
一方で、デメリットもあります。まず、資産価値という面では機械式に劣ります。クォーツ式は大量生産されているため、年月が経っても価値が上がることはほとんどありません。
また、寿命が機械式より短い傾向があります。電子回路を使っているため、平均的な寿命は約10年程度と言われています。メーカーが部品の在庫を持っていない場合、修理ができずに使えなくなってしまうこともあるんです。
デザイン面でも、大量生産のため他人と被りやすいという点があります。機械式時計のような手作業ならではの繊細さや、細部へのこだわりを感じにくいと思う人もいるかもしれません。
どちらを選ぶべき?シーン別の選び方
では、実際にどちらを選べばいいのでしょうか。あなたのライフスタイルや目的に合わせて考えてみましょう。
まず、正確な時間が必要な人、例えばビジネスで時間厳守が重要な仕事をしている方は、クォーツ式が向いています。会議や商談の時間に遅れないよう、正確な時刻を知りたいですよね。また、手頃な価格で複数の時計を使い分けたい人、メンテナンスに時間をかけたくない人にも、クォーツ式がおすすめです。
私自身、子どもの習い事の送迎や学校行事など、分刻みのスケジュールで動くことが多いので、クォーツ式の正確さにはいつも助けられています。
一方、時計そのものが好きで、機械の美しさや歴史に魅力を感じる人には、機械式がぴったりです。ゼンマイを巻く行為や、毎日の時刻合わせも、時計との対話のような特別な時間になります。
長く使える一生ものの時計が欲しい人、資産として価値のある時計を持ちたい人、ステータスとして周囲に自分のこだわりを示したい人にも、機械式時計が向いています。夫は、父親から受け継いだ機械式時計を大切に使っていますが、その様子を見ていると、時計を通じて家族の歴史を感じているんだなと思います。
用途で考えるのもいいでしょう。普段使いやアウトドア、スポーツには衝撃に強くメンテナンスが楽なクォーツ式。特別な日のお出かけやビジネスシーンでの印象づけには、高級感のある機械式時計を選ぶのがおすすめです。
もちろん、両方持つという選択肢もあります。実際、時計好きの方の多くは、シーンに合わせて使い分けているんですよ。
私は機械式時計が実用品だった60年代までの時計が好きなんだが、それに並んで90年代の時計も好きだ。
— IJ (@IJ44937938) December 2, 2025
クォーツの登場で機械式時計はだいぶ落ち込み、ようやく復活し出したのがこの頃。
私が時計好きになったタイミングがここだから今でも好き、というのももちろんある。 pic.twitter.com/8ZmX3mEFtK
長く愛用するためのお手入れ方法
せっかく選んだ時計ですから、できるだけ長く使いたいですよね。それぞれの時計に合ったお手入れ方法をご紹介します。
機械式時計の場合、まず日常的なケアとしては、使用後に柔らかい布で汗や汚れを拭き取ることが大切です。特に夏場は汗で金属部分が錆びたり、革ベルトが傷んだりしやすいので、こまめに拭くようにしましょう。
また、磁気を発するものから遠ざけるのも重要です。スマートフォン、パソコン、スピーカーなどは、時計から少なくとも5センチ以上離して置くようにしてください。
手巻き式の場合は、毎日同じ時間帯にゼンマイを巻く習慣をつけるといいですよ。朝起きたとき、夜寝る前など、自分の生活リズムに合わせて決めておくと忘れにくくなります。
そして、3〜5年に一度は専門店でオーバーホールを受けましょう。油が劣化すると、部品の摩耗が進んで故障の原因になります。定期的なメンテナンスが、時計を長持ちさせる秘訣です。
クォーツ式時計は、メンテナンスが比較的楽ですが、それでも基本的なケアは必要です。使用後は機械式と同様に、布で汗や汚れを拭き取りましょう。
電池が切れたら、なるべく早めに交換することが大切です。放置すると電池が液漏れを起こし、内部の回路を傷めてしまう可能性があるんです。電池交換の際は、同時に防水パッキンも交換してもらうと、防水性能を保つことができますよ。
また、クォーツ式はリューズを操作する機会が少ないため、たまに回して動きをスムーズに保ちましょう。汚れが溜まると、いざ使おうとしたときに固くて回らない、なんてことも起こります。
どちらの時計も共通して言えるのは、極端な温度変化を避けることです。夏の車内や冬の屋外など、高温・低温の環境は時計にとって大敵。また、防水性能を過信せず、お風呂やサウナでの使用は避けたほうが安心です。
よくある質問
Q1. 機械式時計はどのくらいの頻度でメンテナンスが必要ですか?
一般的には3〜5年に一度、オーバーホール(分解掃除)を行うことが推奨されています。これは内部の油が劣化し、部品の摩耗が進むのを防ぐためです。使用頻度や環境によっても変わりますが、定期的に専門店で点検してもらうと安心です。費用はブランドやモデルによって異なりますが、数万円程度かかることが多いです。ただし、このメンテナンスをしっかり行えば、50年以上使い続けることも可能なんですよ。
Q2. クォーツ式時計の電池はどのくらい持ちますか?
通常、クォーツ式時計の電池寿命は2〜3年程度です。ただし、クロノグラフ機能(ストップウォッチ機能)やライト機能など、追加機能を頻繁に使う場合は、もう少し短くなることもあります。電池が切れたサインとしては、秒針が2秒刻みや5秒刻みで動くようになる「電池切れ予告機能」がついているモデルもあります。電池交換は時計店で20分程度で行えますし、費用も1,000〜2,000円程度とリーズナブルです。
Q3. 機械式時計とクォーツ式時計、見た目で見分ける方法はありますか?
一番簡単な見分け方は、秒針の動きを見ることです。機械式は秒針がなめらかに連続して動く「スイープ運針」、クォーツ式は1秒ごとにカチカチと刻む「ステップ運針」が特徴です。また、文字盤に「AUTOMATIC」や「MECHANICAL」と書かれていれば機械式、「QUARTZ」と書かれていればクォーツ式です。さらに、時計を耳に近づけると、機械式は「チチチチ」という細かい音が聞こえますが、クォーツ式は「カチッカチッ」という1秒刻みの音がします。
Q4. 初めて高級時計を買うなら、どちらがおすすめですか?
初めての高級時計なら、目的によって選ぶのがいいでしょう。もし「一生もの」として長く使いたい、資産価値も重視したいという方は、機械式時計がおすすめです。人気ブランドの定番モデルなら、将来的に価値が上がる可能性もあります。一方で、正確な時刻が必要、メンテナンスの手間を減らしたいという実用性を重視する方には、高級ブランドのクォーツ式もあります。グランドセイコーなどは、クォーツ式でも高品質で資産価値があると評価されていますよ。
「機械式時計」の人気商品をレビュー件数順に楽天でチェック!まとめ
機械式時計とクォーツ式時計は、動く仕組みから特徴まで、大きく異なる時計です。
機械式時計は、ゼンマイの力で動き、精密な機械の美しさと永続性が魅力。きちんとメンテナンスをすれば50年以上使え、資産価値も期待できます。ただし、価格が高く、定期的なオーバーホールが必要で、時間の精度はクォーツ式に劣ります。時計そのものを愛でたい人、一生ものの時計が欲しい人に向いています。
クォーツ式時計は、電池の力で動き、時間の正確さと手軽さが魅力。月差±20秒程度と非常に正確で、メンテナンスも電池交換だけで済みます。価格も手頃で、衝撃にも比較的強いです。ただし、資産価値は低く、寿命は約10年程度。正確な時間が必要な人、実用性を重視する人におすすめです。
どちらが優れているというわけではなく、あなたのライフスタイルや価値観に合わせて選ぶことが大切です。時計との付き合い方を考えて、自分にぴったりの一本を見つけてくださいね。
私自身、普段はクォーツ式を愛用していますが、夫の機械式時計を見ていると、その美しさや歴史に魅力を感じます。いつか自分も、特別な機械式時計を手に入れたいなと思っています。あなたも、この記事を参考に、運命の一本と出会えますように。

