スーパーの缶ビールコーナーで「ビール」「発泡酒」「第三のビール」が並んでいるのを見て、何がどう違うのかよくわからないまま選んでいませんか?値段が違うのはなんとなくわかるけど、理由まで説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。詳しく説明します。
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「ビール」「発泡酒」「第三のビール」「クラフトビール」の違いを簡単にまとめると

まずは結論から!4つの違いをざっくり整理します。
・ 「ビール」は麦芽比率50%以上・定められた原料のみで作る、酒税が最も高い、味の基準点
・ 「発泡酒」は麦芽比率50%未満または副原料が規定外、ビールより酒税が低い、価格が安め
・ 「第三のビール」は麦芽を使わないか他のアルコールを混ぜた、4つの中で最も酒税が低かった、現在は税率一本化が進行中
・ 「クラフトビール」は小規模醸造所が個性を重視して作るビール、法的定義はなく製法・原料はさまざま、価格は高め
詳しい意味と使い方は、以下で順番に解説します。
「ビール」とは
「ビール」とは、日本の酒税法において麦芽・ホップ・水・定められた副原料のみを使用し、麦芽の比率が原料の50%以上であることが定められた発泡性の醸造酒のことです。
製法は、麦芽を糖化・発酵させて作る醸造酒で、ホップが苦みと香りのもとになっています。日本の酒税法では使用できる副原料の種類と量が厳しく定められており、この基準を満たさないものは「ビール」と表示できません。2018年の酒税法改正で副原料の範囲が広がり、果実・香辛料・ハーブなども一定の範囲内で使用できるようになったため、以前はクラフトビールにしかできなかった個性的な原料の使用が大手メーカーのビールでも可能になりました。
ビールの主な特徴と種類はこちらです。
・ ラガー(下面発酵・すっきりした味わい・日本の大手ビールの主流)
・ エール(上面発酵・フルーティーな香り・クラフトビールに多い)
・ 酒税は1缶(350ml)あたり約77円(2026年時点)
・ 麦芽由来の豊かな風味とホップの苦み
・ アルコール度数は一般的に4〜7%程度
日本のビール市場は長年キリン・アサヒ・サッポロ・サントリーの大手4社が主流でしたが、近年はクラフトビールの台頭や輸入ビールの普及で選択肢が大幅に広がっています。
「ビールって全部同じようなものだと思っていました」と正直に言うと、夫に「ラガーとエールだけでも全然違うよ」と言われて、その場でスマホで調べたことがあります。確かに、いつも飲んでいる大手の缶ビールと、たまに買うクラフトビールでは香りも味も別物なのに、どちらも「ビール」と呼ばれている不思議さをそのとき初めて意識しました。
ビールは酒税法上の最も厳格な基準を満たした発泡性醸造酒で、麦芽とホップが生み出す豊かな風味が4つの中での味の基準点となっています。
「発泡酒」とは
「発泡酒」とは、麦芽または麦を原料の一部に使用した発泡性の酒類のうち、麦芽比率が50%未満のもの、またはビールの副原料として認められていない原料を使用したものを指す酒税法上の区分です。
1990年代後半から2000年代にかけて、大手メーカーが酒税の低いカテゴリを利用して価格を抑えた商品を開発したことで急速に普及しました。麦芽の使用量を減らすことで酒税を下げ、消費者に手頃な価格でビールに近い味を提供するという戦略から生まれたカテゴリです。味はビールより淡白になりやすく、麦芽由来のコクや苦みが控えめになる傾向があります。
発泡酒の主な特徴はこちらです。
・ 酒税は1缶(350ml)あたり約47円(2026年時点・段階的一本化の途中)
・ ビールより価格が100〜50円程度安いことが多い
・ 麦芽比率が低いため、味はビールより軽め
・ カロリーや糖質を抑えた商品が多く展開されている
・ 缶のデザインや商品名でビールとの区別がわかりにくいことがある
近年は酒税の段階的一本化が進んでおり、発泡酒とビールの価格差は以前より縮小しています。価格差が小さくなるにつれて、あえて発泡酒を選ぶ理由が「カロリーオフ・糖質オフ」など機能面に移りつつあります。
「発泡酒って安かろう悪かろうじゃないの?」と思っていた時期があったのですが、あるとき糖質を気にしはじめてからスーパーで成分表を比べてみたら、発泡酒の糖質ゼロ商品が思っていたより種類が豊富で驚きました。
飲み比べてみると確かに味は違うものの、食事と一緒に飲む場合は発泡酒でも十分おいしく感じられて、週の大半は発泡酒にするようになりました。家計管理アプリで計算したら、ひと月で約800円の節約になっていて、地味に助かっています。
発泡酒は酒税の区分を活用して生まれた、ビールより手頃な価格で楽しめる発泡性酒類で、カロリーオフ・糖質オフ系商品のラインナップが充実しています。
「第三のビール」とは
「第三のビール」とは、麦芽を使用しない、またはビールや発泡酒にスピリッツなどのアルコール飲料を混合することで、発泡酒よりさらに酒税を低く抑えた発泡性酒類の通称です。
正式な酒税法上の区分名ではなく、業界・メディアが便宜上使ってきた呼び名で、酒税法上は「その他の醸造酒(発泡性)」または「リキュール(発泡性)」に分類されます。大豆・えんどう豆・とうもろこしなどのたんぱく質を発酵させたものや、発泡酒にスピリッツを加えたものが代表的な製法です。麦芽をほとんど使わないため、ビールや発泡酒とは原料の出発点がまったく異なります。
第三のビールの主な特徴はこちらです。
・ 酒税は1缶(350ml)あたり約28円(2026年時点・段階的一本化の途中)
・ 4つの中で最も価格が安い(1缶100円以下の商品も多い)
・ 原料が麦芽ではないため、ビールとは風味が大きく異なる
・ 2026年以降も段階的に税率がビール・発泡酒に近づいていく予定
・ 「新ジャンル」とも呼ばれる
ただし、政府による酒税の段階的一本化が進んでおり、2026年10月以降はビール・発泡酒・第三のビールの税率がさらに近づく予定です。価格差が縮まるにつれて、第三のビールの「安さ」という最大の存在理由が薄れていく可能性があります。
「第三のビールって何が入ってるの?」と夫に聞いたら、「大豆とかじゃなかったっけ」と言われて、二人とも「え?」となりました。麦を使っていないとは知らずに何年も飲んでいたので、調べてみてなんか気まずくて笑ってしまいました。
飲み比べると確かにビールとは違う後味があって、「あー、これが麦じゃない味か」と初めて気づきました。それ以来、価格だけで選ぶのではなく、何が入っているかも少し意識するようになっています。
第三のビールは酒税の抜け道を活用して生まれた最安値カテゴリで、酒税一本化の流れにより今後その価格メリットは縮小していく見通しです。
「クラフトビール」とは
「クラフトビール」とは、大手メーカーではなく小規模な醸造所(ブルワリー)が、独自の製法や個性的な原料を使って少量生産する、こだわりのビールの総称です。
「クラフト(craft)」は「手工芸・職人技」を意味する言葉で、大量生産・均一な味を追求する大手ビールとは対照的に、醸造家の個性や地域の素材を活かした多様な味わいが特徴です。日本では1994年の酒税法改正で地ビール製造が解禁されたことをきっかけに国内のクラフトビール文化が広がり、近年は大都市だけでなく地方にも個性豊かなブルワリーが増えています。酒税法上は「ビール」または「発泡酒」に分類されますが、クラフトビール自体は法的な定義を持たない概念的な呼称です。
クラフトビールの主な特徴と楽しみ方はこちらです。
・ IPA(インディア・ペールエール)・スタウト・ヴァイツェンなど多様なスタイル
・ 地元の果物・ハーブ・スパイスを使ったユニークなフレーバー
・ 価格は1缶350mlあたり400〜700円程度と大手ビールより高め
・ 醸造所ごとに異なる個性と世界観
・ 瓶・缶・樽生など提供スタイルも多様
大手ビールの「安定した均一な味」とは真逆の方向性で、「同じビールは二度と作れない」という一期一会の楽しみ方を好む愛好家も多いです。近年はコンビニやスーパーでも国内外のクラフトビールが並ぶようになり、入手しやすくなっています。
クラフトビールを初めてちゃんと意識して飲んだのは、近所のスーパーに輸入クラフトビールのコーナーができたときでした。試しに1缶500円のフルーティーなIPAを買って飲んだら、これまでのビールとはまったく別の飲み物みたいで、「ビールってこんな香りもするんだ」と声が出てしまいました。
高くて毎日は無理ですが、週末に1本だけ選んで飲むのが最近の小さな楽しみになっています。
クラフトビールは小規模醸造所が個性と技術を注ぎ込んだこだわりのビールで、多様なスタイルと味わいが大手ビールとは異なる飲む体験を提供してくれます。
「ビール」「発泡酒」「第三のビール」「クラフトビール」の違いを比較
4つの関係を整理すると、ビール・発泡酒・第三のビールは「酒税法上の区分」による分類で、クラフトビールは「誰がどのように作るか」という製造スタイルによる分類です。クラフトビールは酒税法上ではビールまたは発泡酒に該当するため、4つは完全に並列の関係ではない点が理解のポイントです。
| 酒税法上の区分 | 主な原料 | 酒税(350ml) | 価格帯 | 味の特徴 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ビール | ビール | 麦芽50%以上・ホップ | 約77円 | 200〜250円程度 | 麦芽の旨み・ホップの苦み |
| 発泡酒 | 発泡酒 | 麦芽50%未満 | 約47円 | 150〜200円程度 | ビールより軽め・淡白 |
| 第三のビール | その他醸造酒・リキュール | 大豆・とうもろこし等 | 約28円 | 100〜150円程度 | ビールとは異なる独特の風味 |
| クラフトビール | ビールまたは発泡酒 | 麦芽・ホップ+個性的な副原料 | ビールと同等 | 400〜700円程度 | 多様・個性的・フルーティーなものも |
税率の一本化が段階的に進む中で、ビール・発泡酒・第三のビールの価格差は今後も縮まっていく見通しです。一方でクラフトビールは価格よりも「体験・個性・多様性」で選ばれるカテゴリとして、今後も独自の位置づけを保ち続けるとみられています。
よくある質問
Q1:発泡酒と第三のビールはどうやって見分けるの?
缶の表面に小さく書かれた「品目」表示で確認できます。「発泡酒」と書かれていれば発泡酒、「リキュール(発泡性)」または「その他の醸造酒(発泡性)」と書かれていれば第三のビールです。商品名だけでは判断できないことが多いため、品目表示を見るのが確実です。
Q2:酒税の一本化はいつ完了するの?
日本では2020年から段階的な酒税改正が始まり、2026年10月にさらに税率が変化する予定です。最終的にビール・発泡酒・第三のビールの税率を段階的に近づけていく方向が示されています。完全一本化のタイミングは今後の税制改正によって変わる可能性があります。
Q3:クラフトビールは発泡酒に分類されることもあるの?
あります。クラフトビールは法的な定義ではなく概念的な呼称のため、使用する原料や麦芽比率によって酒税法上はビールに分類されることも発泡酒に分類されることもあります。缶の品目表示が「ビール」であっても「発泡酒」であっても、クラフトビールとして販売されていることがあります。
Q4:第三のビールはなぜ「第三」と呼ばれるの?
ビール(第一)・発泡酒(第二)に続く第三の選択肢として登場したことからこう呼ばれるようになりました。正式な法律用語ではなく、業界やメディアが便宜上使ってきた呼称です。酒税法上の正式な区分名は「その他の醸造酒(発泡性)」または「リキュール(発泡性)」になります。
Q5:クラフトビールはどこで買えるの?
近年はコンビニやスーパーでも国内外のクラフトビールが購入できるようになっています。より豊富な種類を試したい場合は、クラフトビール専門店・ブルワリー直営のタップルーム・インターネット通販が充実しています。地域限定のクラフトビールは現地のブルワリーや道の駅などで見つかることもあります。
Q6:妊娠中や授乳中でもノンアルコールビールと第三のビールは飲んでいいの?
ノンアルコールビール(アルコール度数1%未満)と第三のビールは別物です。第三のビールは通常のアルコール飲料であるため、妊娠中・授乳中の飲用は推奨されていません。アルコールが気になる場合はノンアルコール飲料を選ぶのが安全です。
Q7:ビールと発泡酒、カロリーはどちらが高い?
一般的に糖質量はビールより発泡酒のほうが低い商品が多い傾向があります。特に「糖質ゼロ」「カロリーオフ」を謳う発泡酒・第三のビールは、ダイエットや健康を意識する方向けに開発されたものが多く、通常のビールより糖質・カロリーが抑えられているものがほとんどです。
Q8:クラフトビール初心者にはどんなスタイルがおすすめ?
飲み慣れていない方には、フルーティーで飲みやすいヴァイツェン(白ビール)やペールエールがおすすめです。苦みが得意な方にはIPA(インディア・ペールエール)、コクのある濃厚な味が好きな方にはスタウト(黒ビール)が向いています。まずは少量サイズや飲み比べセットから試すと、自分の好みのスタイルが見つけやすいです。
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今回は「ビール」「発泡酒」「第三のビール」「クラフトビール」の違いについて解説しました。
・ 「ビール」は酒税法上の最も厳格な基準を満たした発泡性醸造酒。麦芽50%以上・ホップ使用が条件で、味の基準点となる存在。
・ 「発泡酒」は麦芽比率を下げることで酒税を抑えた発泡性酒類。カロリーオフ・糖質ゼロ系が充実しており、価格と機能性で選ばれる。
・ 「第三のビール」は麦芽を使わない原料で酒税を最低限に抑えた発泡性酒類。税率一本化が進む中で価格メリットは縮小傾向。
・ 「クラフトビール」は小規模醸造所が個性と技術で作るこだわりのビール。酒税法上はビールまたは発泡酒に分類され、価格より体験が価値の中心。
普段の晩酌は発泡酒や第三のビールでコスパよく、週末や特別な日にはクラフトビールを1本楽しむという使い分けが、個人的には一番長続きしやすいと思っています。
缶の品目表示を見る習慣がつくと、今まで何気なく手に取っていた缶が急に違って見えてきます。次にスーパーのビールコーナーに行ったとき、ぜひ一度缶の裏側を確認してみてください。私もこの記事を書いてから、久しぶりにクラフトビールを週末に買ってみようという気持ちになっています。

