「今日は残業だ」「時間外手当が出る」「超過勤務を申請する」……どれも「定時を過ぎて働くこと」を表しているようだけど、何が違うんだろう?
私の夫が「今日は時間外勤務で遅くなる」と連絡してきたとき、「残業じゃなくて時間外勤務?何が違うの?」と疑問に思いました。あとで聞いたら、会社の勤怠システムでは「時間外勤務」という呼び方をしているそうで、ますます混乱しました。
この記事では以下がわかります:
・ 「残業」「時間外」「超過勤務」それぞれの正しい意味と定義
・ ビジネスでの正しい使い分けと具体的な例文
・ 間違えやすいポイントと覚え方のコツ
「残業」「時間外」「超過勤務」の違いを簡単にまとめると

まずは結論から!3つの違いをざっくり整理します。
・ 「残業」は定時を過ぎて働くこと、日常的な言い方、民間企業でよく使われる
・ 「時間外」は所定労働時間を超えて働くこと、やや公式な表現、時間外手当という形で使われる
・ 「超過勤務」は規定時間を超えて働くこと、最も公式な言い方、公務員や役所でよく使われる
3つとも「定時を超えて働くこと」に関わる言葉ですが、ニュアンス・フォーマル度・使われる場面が異なります。詳しい意味と使い方は、以下で順番に解説します。
「残業」とは
「残業」とは、定時(所定労働時間)を過ぎて働くことを指す言葉で、最も日常的でカジュアルな表現です。
「残」は「のこる・残す」、「業」は「わざ・仕事」を意味します。残業という言葉の特徴は、3つの中で最も一般的で、日常会話やビジネスの口語表現として幅広く使われる点です。「今日は残業だ」「残業が多い会社」のように、堅苦しくない自然な表現として定着しています。
残業は民間企業で最もよく使われる言葉です。
会社員同士の会話、家族への連絡、友人との雑談など、カジュアルな場面で使われます。「残業代」という言葉もよく使われますが、正式には「時間外手当」と呼ぶのが正確です。残業は法律用語ではなく、通俗的な表現です。
「残業」が使われる主なシーンはこちらです:
・ 日常会話で「今日は残業で遅くなります」
・ 家族への連絡で「残業だから夕飯いらない」
・ 友達との会話で「最近残業が多くて疲れてる」
・ 転職の条件で「残業が少ない会社がいい」
・ 「残業続きで体調を崩した」のように、働き方を語るとき
夫が会社から帰ってきて「今日は残業で疲れた」と言うことがよくあります。普段の会話では「残業」という言葉が一番自然で、わざわざ「時間外勤務」とは言いません。残業は民間企業で働く人が日常的に使う、最もカジュアルな表現なんですね。月に10時間ほど残業があるそうです。
「時間外」とは
「時間外」とは、所定労働時間を超えて働くことを指す言葉で、やや公式な表現として給与明細や労務管理で使われます。
「時間外」は文字通り「所定の時間の外」という意味です。この言葉の特徴は、残業よりフォーマルで、特に「時間外手当」「時間外労働」という形で労務管理・給与計算の文脈で使われる点です。労働基準法では「時間外労働」という用語が使われており、法律的にも正式な表現です。
時間外は給与明細や人事制度で正式に使われる言葉です。
給与明細書には「時間外手当」と記載され、「残業代」とは書かれません。会社の就業規則や労働契約書でも「時間外労働」という表現が使われます。残業が口語的な表現であるのに対し、時間外は書面・公式文書向けの表現です。
「時間外」が使われる主なシーンはこちらです:
・ 給与明細で「時間外手当:32,500円」
・ 就業規則で「時間外労働の上限は月45時間」
・ 労働契約で「時間外労働に対する割増賃金を支払う」
・ 勤怠管理で「時間外勤務申請書を提出する」
・ 「時間外労働の削減に取り組む」のように、労務管理の文脈で使うとき
私が夫の給与明細を見たとき、「時間外手当」という項目がありました。口では「残業代」と言っていますが、正式には「時間外手当」なんですね。金額は15時間分で22,000円ほどでした。会社の正式な書類では「時間外」という言葉が使われていて、残業よりフォーマルな印象です。
教員『既に担任と校務分掌の業務で月に45時間の超過勤務が発生しています。これに加えて部活顧問を持つことはできません』
— 高校英語教師 (@high_school_JTE) January 15, 2026
↓
管理職『正論だが、部活顧問も立派な校務分掌の一つ。断られたら学校が回らなくなる。残業代として教職調整額が出ている。だから、無理にでもやってもらう』#教師のバトン
「超過勤務」とは
「超過勤務」とは、規定の勤務時間を超えて働くことを指す言葉で、最も公式でフォーマルな表現として、特に公務員や役所で使われます。
「超過」は「こえる・超える」、「勤務」は「つとめ・勤め」を意味します。超過勤務という言葉の特徴は、3つの中で最も格式があり、公務員・官公庁・自治体などで正式に使われる点です。「超過勤務手当」「超過勤務命令簿」のように、公的な文書や制度で使われます。
超過勤務は公務員の世界で標準的に使われる言葉です。
国家公務員法・地方公務員法では「超過勤務」という用語が使われており、公務員にとっては正式な表現です。民間企業でも使われることがありますが、どちらかというと公的機関や伝統的な大企業で使われる傾向があります。
「超過勤務」が使われる主なシーンはこちらです:
・ 公務員の給与で「超過勤務手当が支給される」
・ 役所の文書で「超過勤務命令簿を記入する」
・ 公務員制度で「超過勤務の上限を設定する」
・ フォーマルな場面で「超過勤務削減の取り組み」
・ 「超過勤務による健康被害」のように、公的な報告書で使うとき
友達が市役所で働いていて、「うちは『残業』じゃなくて『超過勤務』って呼ぶんだよ。超過勤務命令簿っていう書類に記入しなきゃいけない」と話していました。公務員の世界では「超過勤務」という言葉が正式で、「残業」とはあまり言わないそうです。超過勤務手当の計算方法も民間と少し違うとのことでした。
3つの違いを比較
ここで「残業」「時間外」「超過勤務」の違いを、いくつかのポイントでまとめて整理します。
最もわかりやすい違いは「フォーマル度・格式」です。
残業は最もカジュアルで日常的な言葉で、口語表現として使われます。時間外はやや公式で、給与明細や就業規則など書面で使われます。超過勤務は最も格式があり、公務員や公的文書で正式に使われます。つまり「残業(カジュアル)→時間外(やや公式)→超過勤務(最も公式)」というフォーマル度の段階があります。
使われる場面・業界にも明確な違いがあります。
残業は民間企業の日常会話で圧倒的に使われます。時間外は民間企業の給与明細・就業規則・労務管理で使われます。超過勤務は公務員・官公庁・自治体で標準的に使われます。民間企業でも大企業や伝統的な企業では超過勤務という言葉を使うこともあります。
法律用語としての位置づけも異なります。
残業は法律用語ではなく、通俗的な表現です。時間外は労働基準法で「時間外労働」として定義されている正式な法律用語です。超過勤務は国家公務員法・地方公務員法で使われる公務員法上の正式用語です。
ビジネスでの使い方と例文
ビジネス文書で3つを使い分ける際の具体的な例文を紹介します。「日常会話なら残業、公式文書なら時間外、公務員なら超過勤務」と覚えておくと実務で役立ちます。
【残業の例文】
・ 「今日は残業で遅くなります」
・ 「最近残業が多くて疲れています」
・ 「残業の少ない職場に転職したい」
【時間外の例文】
・ 「時間外労働の上限は月45時間です」
・ 「時間外手当を計算して支給します」
・ 「時間外勤務申請書を提出してください」
【超過勤務の例文】
・ 「超過勤務命令簿に記録します」
・ 「超過勤務手当の支給基準を確認してください」
・ 「超過勤務削減のための取り組みを実施します」
シーン別の使い分けガイド
日常会話・家族への連絡・友人との雑談では「残業」が最も自然です。「今日は残業だから遅くなる」「残業続きで疲れた」のように、カジュアルな場面では残業を使うのが一般的です。
給与明細・就業規則・労働契約書では「時間外」が正式です。「時間外手当」「時間外労働」という表現が使われ、「残業代」「残業時間」とは書かれません。公式文書では時間外を使いましょう。
公務員・官公庁・自治体の文書では「超過勤務」が標準です。公務員として働く場合、または公的機関とやり取りする場合は、超過勤務という言葉を使うのが適切です。
間違えやすいポイント
最もよくある間違いは、給与明細の項目を「残業代」と呼んでしまうことです。
日常会話では「残業代」と言っても通じますが、正式には「時間外手当」が正しい表現です。会社の人事部門や総務部門とやり取りするときは、「時間外手当」と言う方が正確です。
民間企業で「超過勤務」を使いすぎることへの注意も必要です。
民間企業の日常会話で「超過勤務」と言うと、少し堅苦しい印象を与えることがあります。公務員や公的機関以外では、「残業」または「時間外勤務」の方が自然です。ただし、会社の正式な制度として「超過勤務」を使っている場合はそれに従いましょう。
3つとも「所定労働時間を超えた労働」を指すという共通点を理解する
言葉は違いますが、意味は基本的に同じです。「定時を過ぎて働くこと」という内容は共通しています。使い分けはフォーマル度や使われる場面の違いであって、指している行為自体は同じだと理解しておきましょう。
よくある質問
Q1:「残業」と「時間外」はどう使い分ける?
日常会話や口語表現では「残業」、給与明細や就業規則などの公式文書では「時間外」を使います。 同僚との会話では「今日残業?」、給与明細の項目名は「時間外手当」というように、場面によって使い分けます。意味は同じですが、フォーマル度が異なります。
Q2:公務員は「残業」と言わない?
公式には「超過勤務」と言いますが、日常会話では「残業」も使います。 書類や正式な場面では「超過勤務」、同僚との雑談では「残業」と使い分けることが多いです。ただし、制度上の正式名称は「超過勤務」なので、申請書類などでは必ず「超過勤務」を使います。
Q3:「時間外手当」の計算方法は?
所定労働時間を超えた時間に対して、通常の時給の1.25倍(25%増)以上を支払うことが労働基準法で定められています。 深夜(22時〜5時)は1.25倍、休日労働は1.35倍の割増率です。月60時間を超える時間外労働は1.5倍の割増率になります(中小企業は2023年4月から適用)。
Q4:「残業代」が出ない会社は違法?
管理監督者(部長・工場長など)や一部の専門職を除き、時間外労働に対して賃金を支払わないのは違法です。 ただし、「みなし残業」(固定残業代)として給与に含まれている場合があります。その場合でも、みなし時間を超えた分は追加で支払う必要があります。詳しくは労働基準監督署に相談しましょう。
Q5:「時間外労働」の上限は?
原則として月45時間・年360時間が上限です(労働基準法)。 特別条項付き36協定を結べば、年6ヶ月まで月45時間を超えることができますが、その場合でも月100時間未満・複数月平均80時間以内という上限があります。違反すると罰則(6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金)が科されます。
Q6:3つの言葉、どれを使えば一番無難?
民間企業なら「時間外」が最も無難です。 日常会話では「残業」、公式文書では「時間外」、公務員なら「超過勤務」と使い分けるのが理想ですが、迷ったら「時間外」を使えば、どの場面でも大きく間違うことはありません。やや固い印象はありますが、フォーマルな場面にも対応できます。
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「残業」「時間外」「超過勤務」の違いを整理すると、以下のようになります。
・ 「残業」は定時を過ぎて働くこと、最もカジュアル、民間企業の日常会話でよく使われる
・ 「時間外」は所定労働時間を超えて働くこと、やや公式、給与明細や就業規則で使われる正式表現
・ 「超過勤務」は規定時間を超えて働くこと、最も格式ある、公務員や官公庁で標準的に使われる
「日常会話なら残業、公式文書なら時間外、公務員なら超過勤務」という基準を覚えておくだけで、3つの使い分けがぐっとクリアになります。ぜひビジネスの場面で正しく使い分けてみてください!

